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日本の複雑な流通構造の中で消費者にメッセージを伝えるために〜プル戦略

2011.11.22 Tuesday

フランスの鋳物ホーロー鍋ブランド「ル・クルーゼ」。欧米はもちろん日本にも多くのファンがいる。「ル・クルーゼの良さを知ると、他の鍋で料理ができなくなる」と言われるほど品質への評価は高い。また煮物、焼き物、蒸し物、揚げ物の料理も可能と、その汎用性も人気の理由である。

高価格なキッチン用品であるにも関わらず、多くの人々が支持する「ル・クルーゼ」。ただし、メーカー独自の販促など消費者に伝えたいメッセージや情報が伝わりづらいという課題を抱えているようだ。その理由として、日本のル・クルーゼ
ジャポン株式会社モニカ・ピント氏は日本の複雑な流通構造について「いくつかの段階を通すことにより、最終的に消費者が商品を購入する際の価格が高くなってしまったり、消費者とメーカーの間で情報伝達がうまく行われず、大切な情報が途中で失われてしまうことを危惧している。」という。小売店の店頭ではメーカーが思うように来店客情報発信をするのは難しい。

メーカーと消費者の直接のパイプが必要。
【プル戦略】
矢作(1996)は流通における情報伝達の構造として、3つの「情報交換の関係セット」を挙げている。

<関係セットA>
メーカーと消費者が直接流通情報をやり取りする。広告宣伝、アンケートへの回答などがこれにあたる。
<関係セットB>
小売業者と消費者が消費者に対する販売行為に関連した情報をやり取りする。店頭プロモーション、POSデータが挙げられる。
<関係セットC>
メーカー、卸売業者、小売業者が取引データ、販促情報をやりとりする。

<関係セットA>において、消費者からの指名買いを増やすための施策として「プル戦略」が推進される。

広告、イベント、クチコミなどを通じてメーカーから消費者に直接伝えなければ、卸売を通して小売店への販促の働きかけをしても消費者まで100%届けることはできない。途中段階の業者が多い日本の消費財流通構造の特徴かもしれない。

「ル・クルーゼ」のプル戦略は十分なのだろうか。同社はキッチン用品では珍しく季節商品も発売しているという。またプレゼント企画などにも積極的である。しかしそれを消費者に直接伝えきれていないためにファンの購入機会を逃していないだろうか。市場の可能性のわりに認知が不十分で潜在顧客を取り逃してはいないだろうか。



現地フランスではブランドが十分浸透しているため、店頭でも商品が顧客を引き寄せる力を十分持っている。日本でもブランドの浸透に注力することで「ル・クルーゼ」と消費者の間の直接のパイプが太くなり、最終的には小売店での情報発信も円滑に行われるようになる可能性もある。

<参考文献>
現代流通―理論とケースで学ぶ (有斐閣アルマ) 』矢作敏行(1996)有斐閣
<参考HP>
CCFJ La Lattre Mensuelle「ル・クルーゼ:流通網の有効活用」

| 売りたいアタマ。 | 15:23 | comments(0) | trackbacks(0) |





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